ポルトガルで食糧配給が検討される:「今後の食糧貧困は、見たことのないレベルに達するでしょう」リンクから引用させていただきます。
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対ロシア制裁の反動で急速に悪化している世界の食糧状況ですが、ドイツなどでは、すでにスーパーなどで食用油と小麦粉が品薄になっていることを以下の記事で取り上げました。
「ドイツで食用油と小麦粉がスーパーから消滅。イギリスでは家庭の電気代が一気に6倍に」

ポルトガルでも、今後の食糧状況が厳しい見込みとなっていることがポルトガルのメディアで伝えられていることを知りました。
(中略)
ウクライナでの戦争は、スーパーマーケットの食糧価格を数日以内に 20〜 30%上昇させるだろう。フードバンクは社会システムの完全な崩壊を恐れている。

ウクライナでの戦争、燃料費の急増などによる食糧供給の緊急事態にあるのはポルトガルだけではないが、ポルトガルの食料輸入への依存度、そして高い貧困率のために、わが国は特に大きな影響を受けると見られる。
(中略)
農家、食肉生産者、酪農家、パン屋、養鶏農家、および食品部門内のすべての業界は、このように積み重なった問題を見たり経験したことがない。

大きな障害の 1つは、ロシアとウクライナが世界の主要な穀物供給国の 2つであり、「食料生産に不可欠」であるということだ。これらが現在制限されているため、価格は急騰しており、すべてのプロセスがより「複雑」になっている。

ポルトガルでは、干ばつのために実行可能な牧草地のある土地が減少しているため、農家は牛用の乾燥飼料を購入することを余儀なくされている。
さらに悪いことに、乾燥飼料自体が 4月までになくなる可能性がある。

Expresso によると、基本的な日用品のコストは、今後数日以内に 20%から 30%増加し、「多くの低所得世帯がそれらにアクセスできなくなる」としている。
(中略)
「戦争が勃発して以来、悪化しているエネルギーとディーゼルのコストの増加に伴い、損失を被らないように、トウモロコシ、野菜、いくつかの果物などのさまざまな季節の作物の生産をあきらめる農家の方々が出てきているのです」
「そして、価格が上がる上に商品自体が不足するでしょう」
(中略)
「パスタ用の小麦粉など、一部の製品の在庫が非常に少ないため、今後 1〜 2か月で、70年代に起こったような配給制を導入しなければならない可能性があります」
(中略)
トウモロコシは、人の食料であるだけではなく、動物飼料の主成分でもある。ポルトガルの動物飼料産業協会の事務局長は、Expresso に次のように語っている。
「これは、動物飼料の価格が 25%から 30%増加することを意味し、生産者はそれを買う余裕はありません。畜産業界が崩壊する可能性があります」
言うまでもなく、これらの上昇は消費者への価格に反映される。

ポルトガル人が最も消費する肉は、豚肉だ。ポルトガルの豚生産連盟のダビデ・ネベス氏は、今後数日で価格が 30%以上、上昇する可能性があるという。ネベス氏は、業界には 4月までの十分な動物飼料しかないという。
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